やっぱり君が…
初雪
―
たかひろへ
紙に書いちゃってごめんなさい。
恥ずかしがり屋なの。許してね。
あたしの好きな人は、一年生だよ。
わかるよね?
あたしは、たかひろが好きです。
あたしでよかったら、付き合って下さい。
P.S.
期待外してごめんね
冬華
―
学校が終わって、部活も終わった後、あたしはゴイコギで家に帰った。
そして、たかひろに渡す告白の返事の手紙を書いた。
あたしの好きな、黄色の紙で。
その紙をポケットの中に入れて、あたしは堤防の下まで走った。
そして、たかひろの来るのをずっと待った。
その時、空から白いモノが落ちてきた。
「うっわぁ…ユキ…?」
間違いなく、雪。
あたしは顔を上げて雪を眺めていた。
「ふーかっ」
「ぅわぁっ!!ビックリしたぁ…」
「んなビックリしなくたってもいいだろ?そーいや、雪が降ってきたな」
「うん…」
たかひろはあたしの横に並び、さっきのあたしのように顔を上に上げた。
「雪…冷てぇ」
「そりゃそうだよぉ」
「だな」
そう言って笑いあった。