やっぱり君が…
あたしは笑った。
たかひろも笑った。
そして、帰った。
12月19日、たかひろといつものところで待ち合わせ。
そしてたかひろはあたしの顔を見てクシャッと笑った。
「俺達、昨日から付き合ってるんだよな?」
「そういうことになるのかなぁ」
「つか、手紙の"期待外してごめんね"ってなんだよ?」
「いやぁ、だってたかひろ、ぜってぇ振られるって言ってたじゃん?だから逆に期待外したかなぁって思って書いてみたんだけどぉ…」
「あー、うん」
あたしが笑った後、たかひろはめいいっぱいの笑顔でこう言った。
「冬華、だーいすき!!」
あたしは心の中で、あたしもだよって言った。
声に表すことが、恥ずかしかったから…。
初冬の初雪が降った日に、あたしとたかひろは付き合い始めた。