やっぱり君が…
「も、もう行っちゃうのぉー?」
「加持さんが待ってる!速く行こ!」
「あたし、加持さんきらーい」
「うちもだし!だけど、怒られるよりましでしょ?てかみんな行っちゃってるし」
「もぉいやあぁー」
そんなこと言ってると、後ろから誰かの声がした。
「甘えんなよ。横井さん困ってるだろ?」
「そーだそーだ」
男バスの、ケイゴとヒロだった。
「何よ!ばぁーか」
「お前よか頭いーし」
「とか言って、あたしの方がいいもんねー」
「うっせぇ」
とかケイゴと言い合いしてる時、また後ろから声がした。
「先輩方、邪魔なんすけど?」
「うっわ。でたよ、たかひろがでました!」
「…誰だっけ?」
「「えぇぇー!?」」
あたしの一言で、ケイゴとヒロとサナの声がはもった。
「え?知らなきゃおかしいの?」
「え、や、ふぅ?たかひろくらい知っておこうよ」
「別、知らなくていーし。加持さん、めっちゃみてんぞ」
んじゃ、と言って彼は体育館へ入っていった。