やっぱり君が…
「修学旅行で泊まるホテルでの部屋割りで、あたしとルイちゃんが一緒の班になった。あたしは人一倍教室が好きだったから教室にある本をずっと読んでいた。その時、ルイちゃんとカナちゃんが黒板で喋っていたんだ。「カナ、ルイと同じ部屋が良かったなぁ」って言ったの。そしたらルイちゃんが「だねぇ。ルイ的にこいつと、変えて欲しいんだけど」って言って、黒板に貼ってあるあたしの磁石とカナちゃんの磁石を変えた。二人で笑ってあたしを見たんだ。そしてあたしは教室を飛び出した。もう学校に来たくない、死にたいよって思った。でも、お母さん達には言えなかった。おねぇちゃんがみんなに好かれるタイプだから、あたしも好かれているだろうって思ってるかもしれないと思ったから…。その日は早退、次の日は欠席したの。頭が痛い、吐き気がするって言って。このままあたしは、やっていけるんだろうかって思うと…死にたくなった。お母さんが仕事の時、あたしはリストカットまでしたんだ…」
そう言ってたかひろを見ると、ビックリした顔をしていた。
そりゃそうだよね。中学校に入ってあたしは相当変わったんだから。いつも笑って、良く喋って。そういう人だと思ってたんだろうね。
「あたしは、社会体育に入ってた。もちろん、バスケ部にね。小学校でのあたしと部活でのあたしは全然違った。小学校では大人しくって、部活でははしゃいで…。部活で同じ小学校の人は、チーチャンしかいなかった。だけどチーチャンは違うクラス、話すことすらできなかった。正直、そんな生活辛かった。あたし自身、転校したいなって思ってた。その後、あたし思い切ってお母さんに言ったの。こんなことがあったんだよって。そしたらお母さん、ビックリしちゃって…。当然だよね、って思った。先生にも言って、あたしは心配された。あたしが欠席したとき、先生がみんなに言ってるみたいで…、その後、黒の世界から白の世界に変わったかのように、あたしへの接し方が変わった。まぁ、今元気で居れるのは、部活動で違う学校だったサナとかアオイとかアイナのおかげだと思うんだけどね…ウゥ…」
言い終わった後、あたしは泣いた。