やっぱり君が…

翌日、たかひろはあたしに心配そうに言った。



「俺、兄ちゃんに相談したんだ。冬華が前、こんなんだったって。そしたら兄ちゃん、「人生、死にたいと思うことは誰だってあるさ。お前は冬華ちゃんを守れ」って言われた。俺、生涯かけてお前を守るから」



真剣な瞳で、あたしに訴えるたかひろ。


たかひろの気持ち、伝わってくるよ。



「うん。よろしくね」



そう言うとたかひろは微笑んで抱きしめてくれた。


まるで、雛鳥に愛を捧げる親鳥のように…。
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