やっぱり君が…
トゥルルル トゥルルル
「はい」
「稲瀬ですけど、たかひろさんいますか?」
「よっ」
ビクッとあたしの体は動いた。
もちろん、いきなり出てきたたかひろの声にビックリしたから。
「よぉ」
「何?ビックリしちゃった?」
図星だ。だけどあたしは強がる。
「ぜ、全然っ!ビックリしてないし」
「強がんなって。あ、そうだ。冬華、将来実家離れるつもり?」
「強がってない!……まぁ」
「そか~」
「あたしね!二階建てのマンション?じゃないけど、そうゆうところに住みたいの!」
あたしの変な説明でわかったのか、たかひろはあーね、と答えた。
「んじゃ、同居しよーぜ♪」
……。
「は?」
突然何を言い出すのかと思いきや、一緒に住むと言ってきた。
「だ・か・らぁ、同居すんの!お前、料理できる?」
料理…?あたしの苦手分野…。
「んーと、お茶漬けとぉラーメンとぉ玉子ご飯とぉ」