やっぱり君が…
初春・初夏
危機
たかひろと付き合い始めて4ヶ月に入る頃、毎日のように電話がなった。
夜、電話するのがあたし達の日課になっていた。
「もしもし」
「冬華?」
「うん」
「好き」
「うん」
こんな電話が、毎日続く。
恥ずかしくてたまらない言葉を、たかひろは普通に言いきれる。
あたしは、あたしもだよ、って言うのが精一杯なのに…なーんて思ってる。
やっぱりたかひろは、すごいなって思う。
「明日も逢える?」
「当たり前じゃん!」
「ならよかった♪じゃ、いつものとこで待ってるな!」
「うん!」
「じゃぁ、お休み」
「お休み」
プツッツーツーツー
「ふぁー…12時かぁ」
いつも12時まで電話。
その後は宿題もせずにすぐに寝る。
成績、落ちるよねー…。
「まぁ、いっか」
そして、眠りについた。