やっぱり君が…

たかひろの､気持ちが…｡



－…


プルルルップルルルッ


｢はい｣


｢猪上ですけど､冬華?｣


｢あたしだよ｣


｢あぁ､冬だったか｡お前のねーちゃんとお前､声似てるからさ｣



あー､そういやたかひろ､前間違えたんだっけ…｡


おもしろかったなぁ､あの時は｡



『ふぅー､電話ー』


『はぁーい』


『ビックリしたよー｡でたらいきなり､冬?って言われたから､はぁ!?って言ったじゃん｡たかひろっちだったなんてね』


『あはは…､もしもしたかひろ?』



｢よく言われるよ｣


｢あのさ､冬｡俺､お前に言いたいことがあるんだ｣


｢なーに?｣


｢別れよ｣



…は?


なんで?どうして?


意味が､わからない…｡



｢なんで…?｣


｢や､嫌になってきた｡もう､無理があるよ…｣


｢ちょっと待って｡今､宿題しているから…後でかけ直すね｣