やっぱり君が…

「わかった」



プツッツーツー



なんで?なんで?どうしてよ?


あたし、何かした?


嫌なことでもたかひろにした?


やだ、やだよ…。


別れるなんて、やだよ…。



「なんでよぉ……!!」


「ウワァァ…!!」



さっきまでしていた漢字帳に、あたしの涙がこぼれ落ちる。


モウ、止マラナイ…。



「おかーさん、この漢字、どう読むの?」



泣いたのを隠すように、あたしは言った。



「これはー…せいいじゃないの?」


「そっか、ありがと!あ、白いなっちゃん飲んでいいよね?」


「いーわよ」



コップに氷を入れて、ボトルを上に持っていった。


そして、宿題が終わってたかひろに電話した。



プルルルップルルルップルルルッ…


カチャ


『只今、留守にしております。ピーッとなりましたら……』



やっぱ、でないよね…。
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