やっぱり君が…
だって、もう、1時過ぎてるもん。
そりゃぁ、嫌いになった人の声なんて、聞きたくないよね…。
「もう、どうすればいいの……。たかひろの考えていることが、分かんないよ…」
めいいっぱい泣いた後、あたしはONE☆DRAFTのラヴソングを聞きながら眠りについた。
-…
この日の夜が、一番長く思えた。
たかひろと別れて、1日目の朝。
学校へ行く時、いつも信号機で会うのに、今日は会わなかった。
早く学校に行ったのかな?
そう思うと、悲しくなる。
どうして別れたんだろう?
あたしはわからなかった。
たかひろの思っていることが。
「サナー、トイレいこーっ」
「うん!!」
給食前、トイレには必ずたかひろ達のグループがいる。
だからあたしは、毎日のようにトイレに行った。
やっぱり、たかひろはいた。
たかひろの方を見ると、一瞬だけ目が合い、そらされた。
というより、あたしがそらしたんだ。
「はぁ…」
あたしは、ため息しか出なかった。
「ふぅ?どうかしたの?」