やっぱり君が…
たかひろの家。
何日ぶりだろうか。
懐かしく思えて、涙がでてきちゃう。
「冬?入りな?」
「うん」
そして、家に入った。
「俺な、お前がリョウタのこと、叫んだじゃん?それで、俺は学校であんまり呼ばれたことねぇのにって思って、嫉妬したんだ」
「え?」
それで…?
「しかもその後、リョウタが、冬華さん可愛いよね。付き合おうっかな、って言ったから、イラッてきて、付き合えば?って言ったんだ。まじでごめん。そんくらいで別れるとか言って。兄ちゃんからも、怒られた」
「ううん。いーよ?あたしも悪かったから」
「許してくれる?」
「当たり前」
そう言って笑うと、たかひろは笑ってキスをしてきた。
そして、危機はすぎていった。
その日は春だって言うのに、まだまだ冬並みに肌寒く、あたしにとっては冬を感じさせてくれた。