禁断ゲーム


「いきなり走るし、しかも速いし・・・こんな暗い中、怖かっただろ?」




『こわ・・・かった。怖かったよぉ・・・』




「もう・・・大丈夫だ」





頭を撫でながら



あたしを安心させるかのように何回も大丈夫と言ってくれた。






しばらくすると



少し、落ち着いた。



『も、だいじょぶ』



「そ?俺はずっとこのままでいいけど」



『へ?!』



「・・・さーて。帰るか?」





その言葉にあたしは再び固まる。



だって、寮に居づらいから飛び出してきたのに




ノコノコ帰るのは、抵抗がある。
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