【短】ふたりぼっちの乾杯

ねぇ、あなたは今寂しくないのかな。

ひとりで背中を向けて、寂しくない?



ぱくり、とごはんを口に入れるけど、なんだかちょっと味気ない。

さっきあなたがこっちを見ていたときはあんなにおいしかったのに、不思議。



なにも言わないでごはんを食べ終えたあなたは、ゴミ箱にからっぽのカップを放り投げた。

そうして、こっちを見た。

とたんにほっこりとなるわたしの胸。

ねぇ、あなたの食べたごはんは、おいしかったですか?

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