OTOGI Rock'n'rool
そこには…
白くて、細長くて、茹でたら美味しく食べれる物。
「う、…どん?」
ダンボールの中身は、うどんだった。
「この前リンゴ貰ったからなぁ!おすそわけにきた!!」
目の前の真崎くんを見上げると、ニッと笑っていた。
「なんかさ、俺コイツに今日無理矢理道案内で連れて来られてさ
美優ちゃんに渡すんだって張り切ってたから、中身がそんなんで悪いけど、受け取ってやってよ」
咲也くんが言う。
真崎くんは、わざわざ私のために来てくれたんだ…
「ありがとう真崎くん!私ご飯より麺派だから、すごく嬉しい!!」
私は真崎くんから、ダンボール箱を受け取った。
「そうかそーか!おいらはパン派だけどなっ!!」
「え、そうなの?じゃあ今日からいっぱいパン食べるね!
あ、でもそしたらうどんが減らないから…あっ、パンをオカズにうどん食べるね!」
「いや、美優ちゃんそれデブでもやんねーよ」
貰った物がうどんでも、パンでも
真崎くんが会いに来てくれたことが、何よりすごく嬉しかった。