OTOGI Rock'n'rool
 


「でも、真崎くんの家ってこの辺りだったんだね?」



意外と、近所だったりして



「んぁ?違うぞー
おいらんちは前行った公園のちかく」



前行った公園…?

じゃあ、すごく遠いよね?



「けど、クララがここのスーパー安いから行けって」



そう言うと真崎くんはぷーっとほっぺたを膨らませた。

あぁ、クララさんにお使い頼まれたんだ

だからわざわざこんな遠くまで…



「ご苦労さまだね」

「まーでもお菓子もらえるからプラマイプラス!」



へへっと笑って真崎くんはお菓子コーナーに足を進める。

私も何か買おうと思い、それについて行った。



「あっ、私これとか好きだなぁ」



私は棚に並んでいるお菓子の一つを手に取った。



「あーっ、それ…」



真崎くんは私が手に持っているお菓子を覗き込む

それから、私の顔を見て笑った。



「好きー」



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