OTOGI Rock'n'rool
 


好き…って……



はっ、お菓子だよね!?

目を見て言われたら、何か、自分に言われているみたいで、思わず顔を真っ赤にしてしまった。

恥ずかしい

真崎くんは、私に対して言ったわけじゃないのに。



「なっ、なんかあついねっ!」



慌ててぱたぱたと顔をあおいで誤魔化した。



お会計を済ませて二人でお店を出る。

外に出てから、真崎くんは自分の袋の中からアイスを取り出して、それをふたつに割った。



「はい」



どうやら二本つきの棒アイスだったらしくて、真崎くんはその片方を私に差し出した。



「えっ、くれるの…?」



真崎くんは頷きながらもう片方を口にくわえる。



「シロミちゃん、あちーって言ってたし」



冷えるよ、と言って真崎くんは私にアイスをくれた。



「…ありがとう!!!」



真崎くんが思ってる"暑い"と、私が感じてる"熱い"は違うんだろうなって思ったけど

少しでも私のことを気にかけていてくれたんだってことが、すごく嬉しかった。



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