OTOGI Rock'n'rool

　


｢でも、あんな奴のこと好きになってくれてありがとね
これからは普通に友達として接してあげて｣



けど…

今の今まで好きだった人を、急に好きじゃなくなるなんて、もっと出来ないよ


私が思い悩んでいると、目の前に勢いよく自転車が止まった。



｢クララーっ!!!おせーぞおっ｣



その自転車に乗っていたのは、私を悩ませている張本人の真崎くんで



｢あんたなにしに来たの｣

｢にーちゃんがクララが買い物遅いのめずらしいから見てこいって｣

｢あっそ、じゃちょーどいーやそのチャリ貸しな。そんであんたはもう遅いから美優ちゃん家まで送ってやんな｣



クララさんはそう言って真崎くんから自転車を奪い、跨がった。

真崎くんはというと、今私に気づいたみたいで、私の顔を見ると笑って言った。



｢最近よく会うな!シロミちゃん!｣



普通の友達が笑っても、こんなにドキドキしない

笑いかけたのが真崎くんだから、私は今、すごくドキドキしてる