OTOGI Rock'n'rool
三人には後で行くから、と伝えて
私と真崎くんは学校の近くの公園に移動して、なんとなく隣同士ブランコを漕いでいた。
「…シロミちゃん、なんでおいらの正体わかったの?」
勢いよくブランコを漕ぎながら、それとは対照的に小さな声で真崎くんが言う。
あれで、ばれてないって思ってたのかな?
「わかるよ、だって…」
だって…
言いかけてやめる。
真崎くんは続きが気になるらしく首を傾げながら私の言葉を待っていた。
「それより何で、学校に来たの?」
私は言葉の続きを言わずに話を変えた。
「だって、この前シロミちゃん変だったから」
だから、心配して来てくれたの…?
「変じゃないよ、普通だよ」
いつもどんな風に接してたっけ?
今日、一度もまともに真崎くんの顔見れてない気がする。
だって、顔見たらきっと好きってキモチが溢れちゃう…