OTOGI Rock'n'rool
隣で勢いよくブランコを濃いでいた真崎くんの足が地面につく。
真崎くんはブランコを止めると、くるりとこちらを向いた。
「…シロミちゃん、もしかしておいらのこと嫌いんなった?」
しょぼん、という表現が一番合っているような、そんな顔で真崎くんが私を見る。
私が…
真崎くんのことを…嫌いに?
「なる訳ないよっ!」
嫌いになんて、なるわけない。
気づいたら自分もびっくりするくらい大きな声が出てしまっていて、慌てて口をおさえた。
「よかったぁー!」
安心したのか真崎くんがにこーっと笑う。
胸からキュン、って音がした。