OTOGI Rock'n'rool
「違ったら悪いんだけど、なんか、元気なかったし」
そう言って塁くんはフェンスに体重をかける
「俺で良かったら全然悩みとか聞くし…ほら、あんま仲良い奴にはさ、意外と話しにくいってこととかもあるだろーし、だからっ…」
「うん、ありがとう」
塁くんは、優しいな
塁くんになら、話せるかも
「私…」
私、ね
「……あきらめようかなって、真崎くんのこと」
だって恋って
もっともっと楽しいものだと思ってた。
毎日その人のことばっかりで毎日がキラキラしてて
だけど今、私がしている恋は毎日毎日その人のことばっかりなのに、真崎くんのことばかり考えてるのに、苦しいんだもん…
だから、もう…
「…っ、あきらめんなよ!!!」