OTOGI Rock'n'rool
「わぁ、すごいね」
「美優は、なんか収穫あったか?」
チョコバナナを頬張りながら、かっちが聞く。
「うーん、収穫っていうか…いいことは、あったよ?」
『わたし、あなたに恋してもいいですか?』
気付いたら、とんでもないことを口にしていた。
それなのに彼は、引きもせずにただニッコリと笑ってこう言った。
『いいな!』
「"いいなそれ!次の曲のタイトルにさせてもらうわ"って…」
「……………」
なんて、光栄なことなんだろう
私の発言が、まさか、彼の歌のタイトルにしてもらえるなんて…!
「…それで、いいのか?」
「うん!!!」
そう、とかっちは言うと
また無言でアメリカンドックを食べ始めた。