OTOGI Rock'n'rool
1枚のチケット
「いよいよ明日かあ!学校祭!!!」
学校祭の前日
準備はもうほとんど終わっていて、あとは本番を待つのみという状態
「あ、言っとくけどうちらは彼氏と回るからー」
「美優とかっちはどうするわけ?」
学校祭の前の日だから、彼氏持ちの二人は浮かれてる
確か北高の学校祭に行く前の日も、ものすごーくハシャいでたっけ。
「でも美優は王子様誘ったんでしょ?じゃーかっちあまりもんじゃん」
可哀相に、と付け足して沙穂がかっちを見る。
「失礼なことを言うな
ちゃんと意中の男にはチケットを渡した」
相変わらずの無表情で、サラッとかっちが言い放つ。
「「……はぁああっ!!?」」
志乃と沙穂の叫び声が重なった。
「え、かっち塁くんに渡したの?」
「ちょ、誰塁くんて!!!!」
「あ、まさかその人が例のかっちの好きな人!!?」
私も気になってかっちに聞くと、すかさず二人の事情聴取が始まった。