OTOGI Rock'n'rool
「おい、お前さっさと断れバカ!」
「喜んで」
「っはぁ!!?」
何を考えたのか、真崎は女の子の手を取り、1曲披露することを承諾した。
お前、何考えてんだよ!!!!!
「わあっ、ありがとうございます!そうと決まれば、急ぎましょう、さぁ、こちらです!」
女の子はすげー勢いで真崎の手を引っ張り、走って行ってしまった。
………まずいだろ、これ。
俺はだらだらと冷や汗をかきながら、美優ちゃん達の元へ向かった。
「あれ?しょーやんいつの間に出てたんだよ、言えよ」
塁が俺に気づいて、近寄る。
「あれ?咲也くんなんだか顔色よくないよ?大丈夫?」
美優ちゃんも俺を心配して、近寄ってくる。
だって、やべーよ
真崎の歌は核兵器並に音痴なんだよ、それ放送で流されたら、終りだ。逃げらんねぇ。
俺はその場にガクッと膝をついた。
「真崎が…拉致られた」