OTOGI Rock'n'rool
真崎くん…
真崎くん…
真崎くん…
頭の中は、真崎くんのことばっかり。
会ったらまず、何を言おう?
そう考えたら、急に胸がドキドキ音を立てはじめた。
―ドンッ ザザッ…
走っていると、変な音が響いた。
たぶん、放送のスイッチが入ったんだと思う。
「皆さんこんにちは、学校祭いかがお過ごしですか?放送部のマッキーです
今日はこれから、体育館でスペシャルライブが始まります
うちの生徒のみんななら知ってるよね?そう、あの謎の美少年Mくんが、これから一曲披露してくれます!!!みんな、体育館に集合よ!!!」
謎の美少年…Mくん!?
それって、まさか…
「それでは曲の前に、彼に一言挨拶をしてもらいましょう!」
「ゴホッ…え、これにしゃべればいーの?あ、あ、」
放送部の子の声の後に、聞きたくて聞きたくて堪らなかった声の持ち主が喋る。
真崎くん…
私はスピーカーの近くで立ち止まった。