OTOGI Rock'n'rool
「ふぅー…」
恥ずかしいのか、暑いのか、真崎くんは横を向いてぱたぱたと自分の顔を手で扇いでいた。
ねぇ、伝わったよ真崎くん
とても聞ける歌じゃなかったけど、十分伝わった。
だってほら、私、なんでか泣いてる。
「真崎くん…」
名前を呼ぶと、真崎くんはステージの上にしゃがんで、私の顔を覗き込む。
そして…
「君のハートにロックオン☆」
私の顔を指差して、にっと笑った。
「へへっ、これ、おいらが言ってみたかったセリフベスト4!!!」
なぜ4位なのかは、わからなかったけど
それがいつもの真崎くんらしくて…すごく、嬉しい。
「真崎くん、だいすき!」
私はキラキラの笑顔で、笑って見せた。