OTOGI Rock'n'rool
「午後は、もっとうまいもん喰お
つーか、これからずっと、一生」
なんとなくこれから言われることがわかり、ぱくりとアメリカンドッグを頬張る。
「おいしい…」
「一生、うまいもん喰わせてやるからさ、俺と、つき合わねぇ?」
そんな、告白があるか?
そんな真剣に、そんなこと言う馬鹿が他にいるか?
「…………そんなの」
そんなの、
「うちが、つられないわけがないだろう」
ふんと横を向いて言えば、男はニヤリと笑ってやっぱりなと言った。
「つーか赤くなってんじゃねぇよ」
「違う、ケチャップだ」
言ってから鼻にアメリカンドッグを押し付ける。
「相変わらずかわいくねぇな、ミカ」
そう言って笑うと、"しょーやん"はうちの鼻についたケチャップを拭った。
あぁ、これが"幸せ"か。
― END ―