OTOGI Rock'n'rool
「…っ…いいっつの!
いらねーよ金なんか」
「…ふーん、ならいいけど」
かっちは少し満足そうに再びお財布を鞄にしまった。
「まじ、今時のオンナって男にオゴってもらって当然とか思ってんのな」
「女の子がみんな、そうなわけじゃないよ?」
「そーかぁ?」
うん…たぶん……
「それより今日は何でココに「くぉらぁー!真崎っ、またお前かー!!!」
ま…さき……?
咲也くんの声を遮って、たぶん先生か誰かの声が学校の中から聞こえた。
「あ、またかよアイツ」
咲也くんが一点を見つめてボソッと言った。
「え?」
「ほらあそこ、アイツいっつもあーなんだ」
咲也くんの指の先を辿ると、二階の窓を指差していて
そこには私の大好きな、彼の姿があった。