OTOGI Rock'n'rool
 


真崎くんは窓から足を投げ出していて、今にもそこから落ちそうだった。



「まっ…真崎くん!?
なにしてるの!?」



慌てて窓の下に向かう

真崎くんはゆっくりと下を向き、私の姿を見つけるとこう言った。



「おうシロミちゃん」



シロ…ミ……?

え、それって私のこと?

でもそんなことは今はどうでもよくって



「そんなとこにいたら危ないよ?もし落ちたら…」

「おいらー、今から飛ぶからまぁみてな」



そう言ってからニカッと笑ったかと思うと、真崎くんは二階の窓からスッと飛び下りた

トン、と片膝をついて地面に着地する。



「なっ?」



片手を前に差し出して首を傾げる姿は、まさに

王子様そのものだった。



< 20 / 166 >

この作品をシェア

pagetop