OTOGI Rock'n'rool
「………………」
「………………」
私がそわそわしながら座っていると、マスターがにこにこしながら聞いてきた。
「君、翔の彼女さん?」
「えっ!!!」
かっ…かかか彼女!?
私が、真崎くんの!?
そう見えるのかな…?
だとしたら、なんか嬉しい…
「バッカ、こんなんと付き合ってくれる女の子なんていねーよ、勘違いして可哀想じゃん、ねぇ?」
クララさんがエプロンをつけて戻って来て、私に言う。
「あ、いえ、そんなことは…」
「え!何!もしかしてほんとに付き合ってんの!?」
「いえまさかっ!!」
そんなの、まだ
私なんかじゃおこがましくて…
「なぁんだ、違うのか」
「当たり前だろ!とか言うあたしもちょっと期待したけどさ」
「でも、翔が女の子連れてきたのなんか、初めてじゃないか?」
マスターとクララさんが話している内容が、耳に入る
女の子連れてきたのが…初めて?
私が、初めて?