OTOGI Rock'n'rool
かっちの異変
私はランニングから戻ると、家で素早くシャワーを済ませて今は学校にいた。
「美優」
席に着いてぼーっとしていると、今来たらしいかっちが私の前に立って名前を呼んだ。
「んっ?どうしたの?」
「………」
「かっち?」
何も言わないかっちに、私は首を傾げた。
するとかっちは思いきり息を吸い、私の目をじっと見て言った。
「率直に聞くけど、美優は朝の男が好きなのか」
………え?
朝の男、って…
「塁くんのこと?」
「名前はわからないが、たぶんそれだ」
「うーん、いい人だとは思うけどまだよく知らないし…でも好きか嫌いかって言われたら好きだよ?」
なんで、そんなこと聞くんだろう?
「それは…男としてか?」
「まさか!だって私が好きなのは真崎くんだしっ!!」
私が堂々とそう言えば、かっちはどこかホッとした表情をしていたように見えた。