OTOGI Rock'n'rool
「ついたぞーお!」
連れてこられたのはごく普通の公園
少し寂れた遊具とか、子供が走り回ってる小さいグラウンドとかが、なんだか懐かしかった。
私は真崎くんから荷物を受け取ってそれをベンチに置く。
その一瞬の間に真崎くんは走って子供達の輪に混ざりに行っていた。
「ふふっ、元気だなぁ」
私はその様子をベンチに座って眺めていた。
「おし、野郎共っ!ヒーローごっこすんぞお!」
真崎くんが子供達に提案する。
「はー?なんだよそれ」
「そんなんいまどきしねーよ」
「だせーっ」
だけど子供達はぶーぶーと文句を言っていた。
「ばっきゃろう!ヒーローごっこなしで普段なにしてんだあ!?」
子供達は顔を見合わせ、黙ってポケットからゲーム機を取り出した。
「なにって、これだけど」
「まさかショウもってねーの?」
「だっせー」