OTOGI Rock'n'rool
子供達に笑われて、真崎くんは悔しそうに掌を握ると、勢いよく3人からゲーム機を取り上げた。
「没収!没収没収没収!!!」
「うわっ、なにすんだよ!」
真崎くんは没収したゲーム機を私の所に持ってきて渡すと、パンパンと手をはらった。
「コドモはオトナに従えー
今日はヒーローごっこやんの!おいらがやりたいったらやんのー!!!」
「おい、コイツおれらよりタチわるいぞ」
「ふつーコドモゆーせんだろぉ!」
「オトナ汚ねぇ!!!」
だだをこねる真崎くんに、子供達はまたしても文句を言う。
だけどあまりのしつこさに仕方なく折れて、結局ヒーローごっこをやることになったみたい。
「あー、シロミちゃんにはピンクレンジャー頼みたいとこだけど…」
ちらりとこっちを見て、どこか申し訳なさそうに真崎くんが言う。
「あ、私のことは気にしなくていいよっ、荷物とかあるしここにいるから、みんなで遊んできてっ」
私がそう言うと、真崎くんの顔がぱあっと明るくなった。