OTOGI Rock'n'rool
途端に緊張してきた私に、真崎くんが言った。
「靴投げ大会しよーぜい!」
「っあ、うん!!!」
2人でブランコに座る。
キコキコと鳴る音が懐かしい
真崎くんはやる気マンマンで、勢いよく立ち漕ぎをしていた。
「じゃー"せーの"でっ」
「うん」
久しぶりだから、ちゃんと飛ぶかなぁ?
「「せーのっ」」
真崎くんの靴は、遠くまで飛んで行って、グラウンドの奥に落ちた。
私の靴は……
―ポチャッ
「「あ」」
運の悪いことに、水道の近くの水溜まりのど真ん中に落ちてしまった。
「わっ、なんでよりによってあんなとこに…!」
私は慌てて片足で歩きながら靴の所まで行く。
靴を持ち上げるとポタポタと端から水がたれてきた。