OTOGI Rock'n'rool
でも、せっかく真崎くんに会えると思ったのに…
…あ、そうだ。
カタン、とカウンターをはさんでマスターの目の前のイスに座る
「真崎くんが、いっつも飲んでるのと同じ物を下さい」
会えないなら
せめて、少しでも真崎くんに近づきたい。
「ちょっと待ってて」
真崎くんはどんな飲み物が好きなのか、どんなことが好きなのか
もっともっと知りたい。
少しして、お店に甘い匂いが広がる。
マスターは私の目の前にコトンと白いカップを置いた。
「お待たせしました
ホットチョコレートです」
ホットチョコレート…
おいしそう!!!
私がそのままカップを持ち、口をつけようとした時
「ちなみに翔はそれに、砂糖山盛り5杯とたまにマシュマロをのせるのが好きなんだ」
と、マスターが続けて言った。