OTOGI Rock'n'rool
「そうと決まればさっそく会う約束をしなさい!」
「りょーかいっ!」
沙穂に流されて、携帯を開く。
「美優…」
メールを作成している途中で、かっちが私に声をかけた。
「今、奴から不可解なメールが届いた。」
かっちはそう言って、自分の携帯の画面を見せる。
そこに書いてある内容はというと…
"やばい、
俺にはマサキが止められなう"
「え?」
真崎くん…?
送信者の名前は登録されてなくて、"FROM"の部分にはメールアドレスだけが表示されてるけど
メールの内容的に、たぶん咲也くんから送られてきたのじゃないかなぁって思う。
「咲也くんとアドレス交換したんだぁ」
「プリン3個で手をうった」
かっちってば…アドレス交換にまで条件を…?
「…そんなことより、これはきっと非常事態だ」
「え?」
「ここを見ろ」
かっちはメールの文章の最後を指差す。
「きっと"ない"と打つつもりが、焦ってボタンを押しすぎたために"なう"になったんだろう」
「あ、ほんとだー」
咲也くんは自分に何らかのSOSを送っているんだとかっちは言った。