OTOGI Rock'n'rool
「ちょっとー大変っ!男がいる!!!」
いつからそこに居たのか、窓の外の景色に釘づけになっていた志乃が、興奮しながら私たちに向かって手招きをする。
「なんの騒ぎだ」
かっちが妄想を止めて、志乃の近くへ行く。
「なんかー、男の人がが学校の敷地に入ってきてー…あっ!今校門の外に隠れてた人も先生にばれたっ!」
「えー、何それって変質者ぁ?きもいんですけど」
「違うのっ!それがちょーカッコイイんだって!!しかも北高の制服だしっ」
そう言ってきゃっきゃと志乃が飛びはねる
彼氏いるくせにぃ…
あれ…でも、北高って
「美優…」
珍しくかっちが顔を引きつらせて、私を見る。
「どうやら本当に緊急事態だ」
予感がした。
みんなが指差してる先には、きっと…
「真崎くんっ!?」
私の大好きな、真崎くんの姿。
私が窓の外を見た時には、真崎くんと咲也くんが先生に怒られている所だった。