OTOGI Rock'n'rool
私が慌てて先生を呼ぶと、先生は顔をこちらに向けた。
「ん?なんだ白木か、どうした?」
「あっ、あの、その人たちは私の知り合いでっ…」
うんと、なんて言えばいいんだろ…
「あっ!そうだっ、これ!!」
私は制服のポケットからチケットを2枚取り出した。
「この、チケットを渡すねって言ったら、わざわざ貰いに来てくれたんだよねっ!?」
二人に話を合わせてくれるように、目で合図する。
「えー?違うぞおいらは「そうそうっ!このチケットをね!!いやまじありがと美優ちゃん!!!」
真崎くんの言葉を遮って、咲也くんが私の手からチケットを受け取った。
「…ところでこれ、なんのチケットだっけ?」
「えっと、学校祭の」
「あー!学祭ね!学祭!
えっ、つかマジで貰っちゃっていーの?」
後半小声で話す咲也くんに、私も小声で返した。
「うん、元々渡す気でいたから、良かったら来てね」