OTOGI Rock'n'rool
「「って、ことです!!!」」
私と咲也くんは声を揃えて先生に言う。
だけどまだ先生は腕を組んだまま険しい顔をしていた。
「話はわかったが、ならそのいかにも怪しげなダンボールの正体は何なんだ」
そう言って先生は再び真崎の抱えているダンボールを指差す。
「む、ついに、この箱を開ける時が来たようだな…」
「え?」
ダンボール箱を抱えて、真崎くんが急にスッと立ち上がる。
すると真崎くんは私の前まで来て、そのダンボールを私に差し出した。
「シロミちゃんに、プレゼントっ」
え…
「わっ、私に?」
「ん!」
それはあまりに予想外で、私はダンボール箱を見つめたまま、瞬きを繰り返していた。
「さぁ、レッツオープン!」
開けてもいい、って、ことかな…?
私は言われた通り、ガムテープをはがしてダンボール箱を開けた。