まえがみ
「もしもし。」
仕方なく電話に出ると、相手は小学校4年からの心友と呼べる相手、ユミだった。
「ユミ~。」
ユミには何だって腹を割ってはなせる唯一の友達。
ユミにはいつも愚痴ごぼしちゃうけど、何でも聞いてくれる。
「今日どうだった?」
「別に~。ってか誰と話したかって言っても数えるくらいしかいないもん。」
こうして、ユミの前だと口数はいつもと同じに戻る。
ユミはあたしの本当のあたしを知ってる友達。
「そうそう、」
話は、祐の存在についての話題に切り替わった。