まえがみ
でも…この時のあたしはまだ何も知らなかった。
だから…。
「エミ、相談あるんだけど…良いかな?」
エミはヒョロッとあたしの方を見ると、笑顔を浮かべた。
「何?言ってみてよ。」
あたしはエミからの言葉に頷き、話を始めた。
「…最近、なんか…祐くんと話しするのが、なんか…。」
話し始めたものの、上手く言葉にならず、どもっていく。
…どうしたんだろう?
あたし…。
「…祐のこと好きなんじゃない?」
ッ!!!…。
「そ、んなのあり得ないよ…!!…絶対…ない…。」
おかしいよ、あたし…。