まえがみ



朝、教室に入ったとたん。



「おっはーッ」


あたしに向かって、笑顔で挨拶をしてくる人。

…そう、祐。




「おはよ。」


あたしも、笑顔で返す。

祐の笑顔は、魔法のようだった。
あたしの心の雲を綺麗に取り除いてくれるような、魔法の笑顔。


毎朝のこと。

こんな挨拶は毎朝のようにしてくれてるけれど、何度されても嬉しくて。


挨拶だけなのに、たった一言なのに。


祐の笑顔と言葉は、あたしの中でいつしか『当たり前』じゃなく『特別』に変わっていった。


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