機動装甲FINAL
「どれ…」

私はコンソールにあるキーボードを鍵打し、プログラムを入力する。

ギガンテスをオフェンスモードに移行。

Sフィールドを展開しつつ、国連軍AM部隊の殲滅にあたる。

プログラムを書き換えた瞬間、恐らくギガンテスの頭部に備えられた単眼式メインカメラが発光したに違いない。

そして。

「うぁああぁぁあぁっ!」

通信機越しに、国連軍AMパイロットの悲鳴が聞こえてきた。

ギガンテスの…人間で言うなら胸部、背面、肩部、腹部、口腔部。

それらに装備された重金属粒子砲が火を噴く!

まるで移動砲台。

全身火器の塊であるギガンテスに接近する事すらできずに、国連軍のAMは次々と蚊トンボの如く撃墜されていった。

比類なき戦闘力。

これがコンロット社最強のAM、ギガンテス。

コスモノア級機動母艦グリフォンのエースパイロット、『赤い閃光』帝真紅郎が何だ。

『暁の死神』ミハエル・レイカーが何だ。

優れた機体さえあれば、パイロットの代わりなどどうとでもなるのだ。

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