機動装甲ＦＩＮＡＬ

「え…」

戦闘中に、通信機から歌声が流れる。

聞き違える筈もない。

この声はシェリン・コスミティアの声。

『銀河の美声』シェリンの『ＳＯＮＧＳ』だ。

コンロット社に連れ去られた筈のシェリンの歌声が…今目の前にいる、あの巨大なＡＭから聞こえてくる。

同時に。

「………っ」

メインレバーを握る手に脱力感。

何これ…力が入らない。

戦意が…削がれていく…！

「く…！」

シェリンの歌声に紛れ、真紅郎の苦しげな声も通信機から聞こえてきた。

どうやらアイツも私と同じ症状らしい。

「どうなってるの…何でこんな時に力が入らなくなるの…！？」