機動装甲FINAL
恐らくはコンロット社の切り札だったのであろう、ギガンテスが撃破された今、コンロット社の部隊の統制は取れなくなりつつあった。

精神干渉による影響から逃れて、国連軍も士気を取り戻す。

形勢逆転。

最早コンロット社に反抗の余力はなくなりつつある。

ただプログラム通りに動くAI搭載機のみが虚しい反撃を試みるものの。

「ハイバスターランチャー、マックスレベルシュート!!」

茜のMk―Ⅱが放つ最大出力のハイバスターランチャーにより、10機以上が飲み込まれ、爆発する。

これ以上の戦闘は無意味だ。

「コンロット社に告ぐ」

同じ事を感じたのだろうか。

戦闘宙域に、グリフォンからの宗方艦長の通信が響いた。

「戦局は国連軍に大きく傾いた。諸君らの戦力では、最早この戦局を覆す事はかなうまい…国連軍中佐として、投降を提案する。AI搭載機を止め、コンロット部隊のパイロットは武装解除したまえ。投降すれば国際条約に基づき、丁重に扱う。決して不当な裁きなどは下しはしない」

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