機動装甲FINAL

その瞬間を、私はグリフォン艦橋のモニターで見ていた。

猛々しい真紅郎の咆哮。

悲鳴のようなオーディンのスラスターの噴射音。

姿勢制御すら全く頭の中にない、馬鹿げた加速のまま、オーディンはシグムンドに突っ込み。

「!!!!!!!!」

構えたコテツブレードの切っ先が、シグムンドの胸部…コクピットブロックを貫通した。

飛び散る火花。

機体の電気系統がショートし、時折スパークする。

そんな音の中で。

「…まさしく…『赤い閃光』…光は捉えられん…たとえ死神だろうとな…」

レイカーの声が通信機越しに聞こえた。

息絶え絶えの声。

明らかに傷を負った声だった。

「胸を張れ、帝真紅郎…これでお前が…国連軍…コンロット社…両軍通じての…トップエースだ…」


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