機動装甲FINAL
評価試験の始まる1300。

俺はパイロットスーツに着替えてAM-003 オーディンMk―Ⅱのコクピットに搭乗していた。

先の戦争で俺の愛機だったオーディンの後継機。

しばらくは俺の新しい愛機だ。

「あーあ、またオーディンとられちゃった。今度こそ乗りたかったのにな」

通信モニターの中で茜がぼやく。

そんな彼女の愛機はAM-001-3 ソルジャーMk―Ⅲ。

これも開発されたばかりの機体だ。

「ねぇ真紅郎、そのMk―Ⅱで、私と撃墜数勝負しない?」

茜が悪戯っぽく笑う。

呆れたように俺も苦笑いした。

「お前が勝ったらこのオーディンMk―Ⅱを譲ればいいのか?」

そんな俺の言葉に茜はクスッと笑い、モニター前で二枚の紙切れを見せつけた。

「シェリンのライヴツアーのチケット…私に勝てたら一緒に行ってあげるわよ?」



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