機動装甲FINAL

宇宙空間に炎の花が咲く。

真紅郎のオーディンは、あっという間に27機もの敵機を撃墜した。

いいわよね、たった一発でエースパイロット並みの撃墜スコアを叩き出せるんだから。

Mk―Ⅱも悪い機体じゃないけれど、できれば私がオーディン譲って欲しかったわ。

私のパーソナルカラー…プラチナシルバーに塗り替えてね。

卑怯なくらいの高速で飛翔する真紅郎の機体を見ながら、私はメインレバーを小刻みに動かす。

撃墜された機体の残骸、ミサイル、ビーム、スペースデブリ。

様々なものが漂うこの宙域は濃密な空間と化し、被弾しなくても機体に損傷を受けそうなほどの状況だった。

そんな中を縫うように飛ぶ。

飛びながら、ハイバスターランチャーの出力を50%に設定。

そしてすかさず。

「かたまって飛んでんじゃないわよ!」

密集隊形を組んだまま飛行するアサルトカスタムの小隊を、高熱のビームで一網打尽にしてやった。

オーディンのグングニルほどじゃないけど、Mk―Ⅱのハイバスターランチャーだって使い方次第ではまとめて敵機を撃墜する事ができる。

「チンタラ相手してる暇はないのよ。次、次!」




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