ずっと待ってた
亜梨子の家は裕也が住んでいるアパートよりも少し綺麗なアパートに住んでいた。


「ここの二階に住んでるんです。……一人で…」


「一人で!?」

「家族は岩手の方にいて、私一人で東京に出て来ているんです。」

「一人で大丈夫?」

「はい。家に誰か来ても絶対に開けないので。」

「もう、補習出るのやめたら?絶対危ないって。」

「はい。補習にはもう出ません。」

亜梨子はニコッと笑った。

「本当にありがとうございました。」

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