俺の天使ちゃん―奴のとなり番外編―
ダチは辛気臭い顔して、
「何も知らねぇ」
と続けた。
「で?」
と聞くと、
「名前も・・・」
と自分にげんなりしたように呟く。
察するに、よっぽど最悪な展開になっとるらしい。
これは面白・・・心配や。
ほんまに心配や。
ほんまやで?
授業が終わる寸前、あいつは思いもよらん一言を発した。
「付き合ってる奴のこと、何も知らねぇ」
・・・。
・・・・・・。
・・・・・・・・・。
「彼女―――――――――――――っっっ!?」
学校中、いや、宇宙まで届きそうな声で叫ぶと俺は立ち上がった。
と、同時に
「黒田っ!!黙っとれっっ!!」
、っつー冷たいお言葉を先生様から頂戴した。
まじ、冷たい。