★mangosteen★
そして
なんたることか
俺の前には
食べたくもない
黄色いフルーツがあった。


女は
アッって顔をして

「あのマンゴー
食べたかったのに
取られちゃったよ!」

と、連れの男に
聞こえるように囁いた。


<むっかつく~!
お前、
鉄火巻きに手伸ばしたやんけ>


でも、気の弱い俺は
レーンに返す事もできず・・・


見て見ぬふりをして
その、熟した実を口に入れた。


滴るように熟したその実は
流星の口の中いっぱいに
広がった。


「う、うまい!」
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